チャーハン
世界の大都市には必ずあるチャイナタウン。どの国にも自分たちのワールドを創り、自国と同じ生活を当たり前のように送っているのを目にするたび、天晴れ(あっぱれ)ということばが心に浮かびます。

文化の架け橋になりたいとか伝統を伝えたいという大義名分があるようには思えず、そこに感じるのは「生きる」ためのしたたかさ。自分たちの文化を売り、何でも商売にしてしまうその商才も天晴れです。

モントリオールも300万人の大都市、例に漏れずチャイナタウンがあります。中華料理店や食材店はもちろん、ベトナム料理の店も多く、小さいながらも事足りるチャイナタウン。フランス語では「カルティエ・シノワ」と呼ばれるこの小さなワールドについつい足が向いてしまいます。アジア人ですから。

中華食材店へ行けば、そば、醤油、味噌、のりなどの日本食材が手に入り、日本と同じ料理を作ることを可能にしてくれます。外国にいると日本食が恋しい、というのはひと昔前の話、今や納豆や大判焼きでさえ冷凍で売られているのですから、冷凍技術と流通インフラの発達に感謝です。

さて、写真のチャーハン。チャイナタウンで足しげく通った中華料理店でいつもオーダーしていたもので、具はホタテの貝柱と卵白、ネギのみというシンプルなもの。「見た目は普通ですが味はとびきり」と続けそうなところですが、本来は「見た目も味もとびきり!」の逸品なのです。

この写真を撮った日は料理長が不在だったのか、いつもと違うプレゼンテーションで出てきました。味は同じなのに、非常に残念。だって、食へのワクワク感を盛り上げてくれるのはまず見た目、右脳に訴える第一印象が料理を美味しくしてくれるのに。

さて、これがあるべき姿。これが見たくて、いつもオーダーしてしまいます。

天晴れチャーハン、こうでなくちゃ!
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