きっかけの街 モントリオール

モントリオール製菓学校公式ブログ。 モントリオールのこと、お菓子のこと、北米の日々を綴ります。

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欧米の学校は、9月スタート。6月から長い夏休みが始まって今まさに夏休み真っ最中。

カフェの常連大学生達も、夏休みは色んなところへ出かけていました。
明日からバックパックでアジアを廻る、医療ボランティアでアフリカへ行く等々、そのスケールも大きければ目的もハッキリしています。しばらくお店に来なくなるのをあらかじめ伝えてくれるので、「あのお客さん、最近来ないなあ」などと理由をネガティブに考えずにいられました。気の利いた学生さんが多かったと、今になって思います。

さて、夏休みというと、蘇るのは自分が小学生だった頃の思い出です。しかも、どこかに旅行した、というイベント的なことよりも、一番に思い出すのは夏休みのルーティーン。

毎朝町内会のラジオ体操に参加してスタンプをもらう、そのあと朝ごはん、玄関を掃くというお手伝いがあって、9時ごろから家の2階の子供部屋できょうだい3人、夏休みの宿題をやります。10時半ごろから、シャッシャッシャ...いつもの音が聞こえてきて、程なくしてその音が止むと、母の呼ぶ声。下に降りると、勉強時間の終わりを告げるカキ氷が用意されているのでした。

カキ氷のシロップは数種類常備されていたので、好きなものをかけて食べます。カキ氷を食べ終わったら遊ぶだけですから、その幸福感と言ったら。。

これが約40日、ほぼ毎日繰り返されていました。
今思えば、机に向かう習慣づけがされたのは、このおかげだったようです。夏休みの宿題は8月第1週を目処に終えていたので、今の自分と同一人物とは思えないほど計画性のある小学生でした。

一方、ひとつ違いの弟は、机に向かっていることが耐えられない性分で、窓から見える鳩の巣作りを眺めたり、鉛筆を削ったり、そんなことばかりでカキ氷までの時間を過ごしていました。

ですから、夏休みもラスト2日なのに、弟は宿題が1割も終えていないことが発覚したことも。
母にしこたま怒られ、最後の2日は外出禁止令。その姿を気の毒に思いつつ、どうして宿題があるのに、あんなに伸び伸びと遊べたんだろう?と不思議に思った記憶があります。

そんな弟、これまた同一人物とは思えないほど今では計画性のある人生を送っています。趣味の釣りを極め、今度は全国大会に出場するとか。そのための合宿をしたりして、準備に余念がありません。

こんな子に育ってほしいと思っても、なかなか思い通りにはいかないと聞きます。母が、どんな想いを抱いて子育てをしていたか、聞いたことはありませんが、この夏休みのルーティーンは、私たちの中に大切な「何か」を植え付けてくれたように思います。

地道は最強!

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私、45歳で結婚しました。初婚です。

「まさか、あなたが結婚するとは思わなかった」
両親をはじめ、親戚、友人、みんなが口を揃えてこう言いました。はい、私もまさかと思っていましたもの。

でも、このことがわかっていた人がただ1人、おりました。たいやき屋のツワモノです。

出会ってから15年以上、公私にわたり何でも話していたので、私以上に私の性格や状況を把握していた彼。こうすればこうなるよ、と、いとも簡単にアドバイスをくれるのですが、それがその通りになるから、私はいつも不思議でなりませんでした。

モントリオールでお店を営業していたある日、ツワモノが言いました。D(今の旦那)がそろそろ私に会いに来る、と。その頃、知り合いではありましたが、少し距離を置いていたDと私。何の根拠があってそんなことを言うのかと不思議に思いましたが、何とその日の営業後、Dがお店にやって来ました。

私はこの時ばかりは、彼の超能力を疑ったほど。
どうしてわかるのか、と尋ねると、Dの性格を考えればわかること、と軽く言ってのけました。実際、結婚したのは、この日からちょうど4年後。その間も、Dと結婚するとは思っていませんでしたし、どうしたら運命の人に出会えるかという焦りや、このままひとりだったらという不安を、ことあるごとに彼に吐露してきました。

「ひとりでも楽しい、ふたりならもっと楽しい」

こんなシンプルなことが、やっと自分の感覚としてわかってきた頃、再びDと会うようになり、結婚を決めました。決まってからはトントン拍子。今思えば、「ひとりでも楽しい」と思えるようになったことが、結婚の『きっかけ』だったのだと思います。

灯台もと暗し

私の結婚の場合、そこにしっくりくる人がおりました。
同じく、たいやき屋のツワモノも、灯台もと暗し。実は一番すごい人が一番身近にいたようです。「ひとりでも楽しい」と本当に思えるようにしてくれたのは、間違いなく彼。彼によって、物事の捉え方や考え方も変わり、色んなことがうまくいくようになりました。結婚は、その副産物です。

私の人生は、彼の『プロデュース力』によって大きく変わりました。

自分の人生、自分で決める?
いえいえ、人生、誰と何を話したかで決まります。

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