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欧米の学校は、9月スタート。6月から長い夏休みが始まって今まさに夏休み真っ最中。

カフェの常連大学生達も、夏休みは色んなところへ出かけていました。
明日からバックパックでアジアを廻る、医療ボランティアでアフリカへ行く等々、そのスケールも大きければ目的もハッキリしています。しばらくお店に来なくなるのをあらかじめ伝えてくれるので、「あのお客さん、最近来ないなあ」などと理由をネガティブに考えずにいられました。気の利いた学生さんが多かったと、今になって思います。

さて、夏休みというと、蘇るのは自分が小学生だった頃の思い出です。しかも、どこかに旅行した、というイベント的なことよりも、一番に思い出すのは夏休みのルーティーン。

毎朝町内会のラジオ体操に参加してスタンプをもらう、そのあと朝ごはん、玄関を掃くというお手伝いがあって、9時ごろから家の2階の子供部屋できょうだい3人、夏休みの宿題をやります。10時半ごろから、シャッシャッシャ...いつもの音が聞こえてきて、程なくしてその音が止むと、母の呼ぶ声。下に降りると、勉強時間の終わりを告げるカキ氷が用意されているのでした。

カキ氷のシロップは数種類常備されていたので、好きなものをかけて食べます。カキ氷を食べ終わったら遊ぶだけですから、その幸福感と言ったら。。

これが約40日、ほぼ毎日繰り返されていました。
今思えば、机に向かう習慣づけがされたのは、このおかげだったようです。夏休みの宿題は8月第1週を目処に終えていたので、今の自分と同一人物とは思えないほど計画性のある小学生でした。

一方、ひとつ違いの弟は、机に向かっていることが耐えられない性分で、窓から見える鳩の巣作りを眺めたり、鉛筆を削ったり、そんなことばかりでカキ氷までの時間を過ごしていました。

ですから、夏休みもラスト2日なのに、弟は宿題が1割も終えていないことが発覚したことも。
母にしこたま怒られ、最後の2日は外出禁止令。その姿を気の毒に思いつつ、どうして宿題があるのに、あんなに伸び伸びと遊べたんだろう?と不思議に思った記憶があります。

そんな弟、これまた同一人物とは思えないほど今では計画性のある人生を送っています。趣味の釣りを極め、今度は全国大会に出場するとか。そのための合宿をしたりして、準備に余念がありません。

こんな子に育ってほしいと思っても、なかなか思い通りにはいかないと聞きます。母が、どんな想いを抱いて子育てをしていたか、聞いたことはありませんが、この夏休みのルーティーンは、私たちの中に大切な「何か」を植え付けてくれたように思います。

地道は最強!