きっかけの街 モントリオール

モントリオール製菓学校公式ブログ。 モントリオールのこと、お菓子のこと、北米の日々を綴ります。

2016年11月

道の名前
海外で、いいなと思うことのひとつ、道に名前があること。

モントリオールでも道それぞれに名前がついていて、その名を聞けば位置がわかります。住所も道の名前に番地がついたものですので、とてもわかりやすいです。

モントリオールの道でメインになるのが、サンローラン(Saint Laurent Boulvard)。その道を境に東西に分かれています。番地も、東西に延びる道は、サンローランが起点の0(ゼロ)で、そこから離れるに連れて番地の数字が増えていきます。一方、南北に延びる道は、モントリオール島の一番南が起点になっていて、北へ行くほど番地が増えていくというしくみです。

昔から地図を眺めるのが好きで、どの街に行く時も、まずは地図で下調べ。モントリオールでも毎日地図を持ち歩き、その日歩いた道をおさらいする中で、名前も自然と憶えました。

以前、ふとしたことから「もし、ビジネスとしてモントリオールの道をひとつ買えるとしたらどの道を選ぶか」という、随分現実離れした話題になったツワモノと私。自分の趣味的感覚を優先させ、迷うことなくモンロワイヤル(Avenue Mont Royal)を選んだ私には「商才なし」の判定が下されました。確かに、ビジネスセンスのある人なら、サンカトリーヌ(Rue Saint-Catherine)などの商売の中心を選ぶだろうと、今は理解できます。

それ以来、道を歩いていると、この道はいくら?と、妙な視点から道を見るようになりました。可愛くないクセですが、立地や物件に対する嗅覚が磨かれます。少なくとも、何も考えず、モンロワイヤル、と答えていた頃よりは。


 


ここ最近の人気者、モントリオール。

ブラン、バナナ、りんご、くるみ、レーズン、クランベリー…色々入ってます。


飛行機
一番お世話になっている航空会社、エアカナダ。

カナダに行くならエアカナダ。U.S.A.経由でも行けますが、セキュリティチェックも面倒ですし、メリットはほとんどありません。

エアカナダなら、モントリオールまで、トロント経由が一番便利。トロント〜モントリオールは1時間に1本飛んでいますので、乗り過ごした時は、次の便に振替えてもらえました。

モントリオールにカフェを出店する際は、相当行き来していたので、一時は、ラウンジ利用、ビジネスクラスへのアップグレードなどの特典をいただいたのですが、私自身はビジネスを使うのにタイミングが合わず、友人知人に還元しておりました。

で、エコノミー。
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日本〜トロント間で、夜中に提供されるカップヌードル。

モノは試しで、一度は食べてみましたが、以後パスです。長い時間、楽しみは機内食と映画くらいしかないのですが、お腹が空いていないのに食べた後、残るものは罪悪感ですから。

その後、機内食を予めリクエストできることを知り、ベジタリアンミールに凝ったこともありましたが、今は結局「普通」の機内食。これをワインと一緒に楽しんで、あとは寝てしまう、というパターンに落ち着きました。

いつの日か、日本〜モントリオールの直行便が就航してくれるといいな。毎日でなくても良いので。エアカナダさん、お願いします!

 

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今はなき、クルーニー・アート・バー。

モントリオールでカフェを始める前、あらゆるお店に行きました。偵察と言うと何だか滑稽ですので、マーケティングということにしておきましょう。

一度きりのお店もあれば、何度も足繁く通ったお店も。クルーニーは、何度か訪れましたが、高い天井、センスの良い内装と、お洒落でとびきり美味しいメニューに、毎回感動すら覚えました。

例えば写真のサンドイッチ。シンプルなチャバタに自家製ペースト、グリルポークにハム、ローストパプリカやピクルス、数種のチーズが彩り良く入った賑やかなサンドイッチです。
お値段は多少高めでしたが、されどサンドイッチ、芸術的な美しさとおいしさで、今でも印象に残っているほど。

残念ながら閉店してしまいましたが、このお店には、近隣で働くクリエイターやアーティストが集い、当時のモントリオールのかっこいいカフェのエッセンスが溢れていました。

その後、街にはサードウェーブのコーヒー店が次々とオープンしましたが、このクルーニーのような世界観を感じるお店には、なかなか出逢えません。

良いタイミングで行けたと思います。

お店も食べ物も、タイミングを逃すと、行けずじまい、食べられずじまい、ということがありますので。


 

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モントリオールのカフェに、ほぼ毎日立ち寄るお客さん。

いつもオーダーは、フィルターコーヒーの特大。一杯づつ淹れるスタイルでしたので、姿が見えるとすぐにコーヒーをつくる準備にとりかかっていました。

早くコーヒーをつくらなくちゃ、そう思わせたのは、この方がはいているローラーブレードのせいかも知れません。毎回ブレードでサーッとやって来ますので、こちらもドライブスルーのような感覚になって、早く対応しなくては、と焦るのでした。

最初こそオーダーを聞いていましたが、そのうち何も言われなくてもフィルター特大をつくるようになりました。言葉を交わすこともなく、日々、無言でしたが、また来てくださることが最高のコミュニケーション。私にはそれが心地よく、毎回この方の姿が見えると、急ぎつつも心の中にはホッとする安堵感がありました。

ところでこの方、誰かに似ています。

ジョコ
ロジャースカプの観戦に行ったとき、「あ!」つながりました。

 


モントリオール


olimpico sandwich
フードメニューがほとんど無いオリンピコ

 近くのパン屋で買ったサンドイッチを店内で食べて良しとしているのは、随分大らかなルールです。そうすることで、このお店の売り上げが減るわけではなく、むしろ増え、パン屋もお客さんも喜んでいます。

『三方よし』

それが成り立っている空間は心地よく、コーヒーもサンドイッチも一層美味しく感じます。


ステュデントレストラン
モントリオールにあるITHQ (Institut de tourisme et d'Hôtellerie du Québec)。長い名前のこの施設、何かと申しますと、実店舗を持ったホテル&レストランの学校です。

こちらの実店舗、客室数はわずか42室ですが、洗練された内装とサービス、立地の良さ、リーズナブルな価格で、非常にバランス感のあるホテルです。併設されたレストランも、味は良いですし、メープルづくしやアフタヌーン・ティーなど、季節ごとのイベントも大きな魅力。

2011年、イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃がカナダご訪問の際、このホテルにご滞在、そして料理教室にもご参加されて、地元では話題になりました。


さて、今回ご紹介したいのは、このホテルにあるもう一つのレストラン。建物の2階にある、学校の生徒が運営しているレストランです。

調理もサービスも生徒たちが行うので、2コース(前菜とメイン)の食事が$12〜と控えめな価格設定ですが、いやいやどうして、プロを目指す生徒たちが作る料理はとても美味しく、サービスも、不慣れなところがあっても、その一生懸命さが清々しい気持ちにさせてくれます。

この日のメインは、白身魚のポワレをチョイス、付け合せはカナダ特産の、ワイルドライスです。ワインも生徒さんの説明を聞いて決めました。色んな食材を勉強して調理する為なのでしょう、メニューのバリエーションも豊富で、変わった食材や調理法に出会えるのも楽しみなところです。

学校の生徒たちの実践の場としてのレストラン。

学校も生徒もお客さんも全員がハッピーになるこの仕組み、素晴らしいと思います。


事前の予約が必要です
ステューデント・レストラン

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薩摩の芋だから『さつまいも』なのに、カナダのさつまいもと言うのはおかしい気もしますが。

カナダの甘いおいもは、フランス語で、パタータ・ドウースといいます。パタータ(おいも)+ドウース(甘い)です。

中は黄色ではなくオレンジ色、ピュレにしても美味しく見た目もキレイで、どちらかというと、お菓子よりも料理の脇役によく登場します。

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フライドポテトも、パタータ・ドウースで作ると、ほんのり甘くておいしいです。付け合わせのポテトを、普通のじゃがいもかパタータ・ドウースか選べるお店も出てきました。

日本では、アヤコマチという品種がオレンジ色のさつまいも。機会があれば食べてみたいです。

 


こちら、何のランキングでしょう?カナダから3都市がトップ10入りしているとは、興味深い。

並んでいる都市名から、悪いランキングではなさそうです。でも、日本の都市は入っていないし、ニューヨークやパリなどの大都市も入っていない。。

答えは、『世界で最も評判のいい都市ランキング』。米コンサルティング会社レピュテーション・インスティテュート(RI)が最近発表した2016年版です。

さて、我らがモントリオールは、ライバル、トロントには及びませんが、フランス語圏ということを考慮すれば、バンクーバーより上位にいるとはすごいことです。

日本での知名度と世界の評価にギャップがあることを再認識したこのランキング。もっと多くの方々に、モントリオールを知ってほしい、いつもそう思っています。

  



 


新商品『おいもさん』焼いてます。

朝
今の季節、朝焼けがきれいです。

窓を開けると、新しい一日の始まりを、ひんやり澄んだ空気に感じます。

深呼吸して。

きっかけの街の朝です。





mirror
この写真、モントリオールのカフェの開店日、鏡に映った店内です。

モントリオールでカフェを開くため動き出したばかりの頃、ふと立ち寄ったアンティークのお店で一目惚れしました。幅2mほどの大きな大きな鏡です。鏡の周囲には細工が施され、古めかしいアンティーク品が並ぶ中、豪華さと存在感が際立っていました。

聞けば、ホテル・リッツカールトンの大改装に伴い出てきた調度品とか。リッツカールトンのロビーの中央に設置され、その前には四季折々の花が飾られていたようです。

リッツカールトンといえば、モントリオールでも100年以上の歴史あるホテル。多くの人が行き交う様子を見守ってきたのでしょう。


自分のお店に是非飾りたい。

この鏡に映ってきた光景に想いを馳せ、これからここに映し出される物語にワクワクし始めた瞬間でした。

私のお店で、たくさんの人々の日常を映してきたこの鏡、今でもモントリオールのとあるカフェで、物語の続きを映し出しています。


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時々無性に食べたくなる餃子。

モントリオールの中華街に行けば餃子の皮も売っていますが、皮を手作りするだけで、モッチモチの餃子が出来上がります。

水餃子にしても良し、焼き餃子もまた絶品で、これはカナダ人にもウケが良い。

指先を動かして餃子を包んでいるのが楽しいと感じるとき、自分はアジア人だなあ、と思います。パンやパイ作りに共通するところがありますが、作っているときの感覚が違います。

その感覚が味わいたくて、そして、人に美味しいと言ってもらえるのが嬉しくて、時々無性に作りたくなる餃子です。
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図書館
モントリオールの西側にあるウエストマウント。モントリオール市に囲まれながら、独立した自治体となっています。

面積が4㎢、人口2万人ほどの小さな自治体ながら、英語系の高級住宅地が広がり、明るく洗練された雰囲気が漂う、存在感のある地域です。

モントリオールを東西に走るシェルブルック通り(Rue Sherbrooke)をひたすら西へ行けば着くので、時々バスに乗って、訪れます。
フランス語が主体のモントリオールにあって、英語が飛び交う地域に行くと、少し不思議な気分ですが、英語の方がしっくりくるので、ホッとする自分がいます。

写真は、ウエストマウントの図書館。

120年前に建てられ、21年前にリニューアルしました。とはいえ、中の雰囲気も椅子のスタイルも昔のまま。ここでしばし時を過ごすと心が落ち着くのは、その歴史故かも知れません。

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モントリオールのリトルイタリーのはずれにある、ちょっとユニークなお店、ピックアップ(Le Pick-up)。

何がユニークかと言うと、洗剤などの日用品が売られているデパヌール(コンビニ)と謳いながら、サンドイッチやランチを提供するレストラン機能を備えていること。しかも、どのメニューも美味しくて、ことサンドイッチに関しては、モントリオールのサンドイッチランキングで、いつも上位に食い込む実力ぶり。

それなのに、ちょっと混沌としたデパヌール(コンビニ)という、一見アンバランスな感じと、立ち寄りやすさでお客さんが途切れません。

また、このお店に活気をもたらすのは、料理を提供するときの掛け声。
店員さんは、待っているお客さんに、得意げに料理を手渡します。

その掛け声は、

「ピックアップ!」

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一番人気のサンドイッチ、プルドポーク。

デパヌール ピックアップ
Le Pickup


casino
モントリオールのノートルダム島には、カジノがあります。わたくし、博打は苦手ですが、お付き合いの観光で何度か行ったことがあります。

私のように賭け事が好きでない方でも、雰囲気は楽しめるこの施設。大金を賭けているのは、大概中国系です。世界中、どこでも中国人の台頭が顕著な昨今、元々賭け事好きな彼らにとっては、絶好のアクティビティなのでしょう。

3年ほど前に、今の旦那とここを訪れたことがあります。
彼も負けず嫌いではありますが、決して博打はしません。二人で行ったことがないので、行ってみようか、という感覚でした。

さて、この日の我々の予算は$40づつ、計$80に設定しました。割と堅実な彼が決めたルールで、$80がなくなったら終了。ま、無難な設定です。

何やらわからない賭けを幾つかやって、私達が最後に座ったのは、ブラックジャックの台。 ここで、ちょっとした事件が起こりました。

ブラックジャックでエキストラ(プラス$3だったと記憶しています)を賭けるかどうかで揉めた私達。$3を追加して、当たれば一発大逆転、という仕組みだったので、私は、$3なのだし、どうせ当たらなくても賭けたい、彼は、どうせ当たらないんだから賭けたくない。私からすれば、どうして賭けに来たのに躊躇する?と、不思議でなりませんでしたが、彼はムキになったのか、一向に私の意見を聞きません。周囲のお客さんも、私たちのやり取りを、笑って見ていたのですが。。

最後の一巡がまわってきて、私たちのカードが開いた瞬間、周囲から一斉に「Oh no!」という叫びが。

それは、$3を賭けていたら、$5000になる唯一のカードだったのです。

彼は、周囲のお客さんからも「彼女の言うことを聞けば良かったのに」と散々に言われ、悪いことをしたわけではないのに、おかしな標的になり、責められておりました。

落胆する彼との帰り道。

たまには私の言うことも聞くべきでしょう?と諭すには絶好の機会だったようで、その後は、意地の張り方も少し変わったように思います。

今となれば、たった$5000で彼が良くなったのですから、安いものです。しかも、実際に$5000支払ったわけではありませんし。

運が良かったのか悪かったのか、はたまたディーラーさんのご配慮か。そこは「神のみぞ知る」としておきましょう。
 
 
 

croissant
よく立ち寄る、カフェを併設したパン屋さん、マミークラフティ。

カフェは2階にあって、そこからパンやお菓子の製造の様子を見ることができます。

今日は、クロワッサン。三角にカットした生地が、次々にくるくる巻かれていく様子は圧巻です。こんな日は、よく見える席に座り、うちとは巻き方向が逆だわ、などと見ています。いい勉強です。

 

L'EXPRESS
モントリオールのサンドニ通りにあるフレンチレストラン、L'express(レクスプレス)。

モントリオールに数多くあるフレンチの中で、最もフランスのエスプリを感じます。

メニューはアラカルトのみ、朝早くから夜遅くまで開いているので、色んな使い方ができます。午後、ふらっと立ち寄って、カウンターでデザートとコーヒーをいただくことも。

店内は、フランス映画に出てきそうな雰囲気。全てのシーンが絵になるレストランです。

粋なフレンチレストラン
L'express 


バンドケーキ
50年代から60年代にアメリカでブレイクしたこのお菓子。

アメリカのキッチンウェアブランド『ノルディックウェア』が、この型をアルミダイキャストで製造、発売したことで、人気を博しました。

その頃のアメリカでは、ママが家庭でこんなケーキを焼いていたのでしょう。

フランス色が強いモントリオールですが、アメリカ文化もしっかり入ってきていて、バンドケーキやマフィンなどは、人々の食生活にすっかり定着しています。

フランスとアメリカのいいとこ取り。 

だから、モントリオールの『食』は面白い。

 

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