きっかけの街 モントリオール

モントリオール製菓学校公式ブログ。 モントリオールのこと、お菓子のこと、北米の日々を綴ります。

2016年05月

絵の子
日曜の夕方、家族と一緒にやってくる女の子。
大人の中に子どもひとりなので、大人達が会話に夢中になっている間、暇を持て余している様子。そのうち席を立ち、カウンターにやって来て、私に話しかけるようになりました。

彼女が話すのはフランス語。
移民の多いモントリオールでは、子どもも「外国人慣れ 」していて、当然の如く母国語で話しかけてきます。外国人を目にすると、逃げるか、あるいは必死に知っている英単語を探して、結局「sorry」を連発するような、外国人コンプレックスの強い日本人とは違います。
ケベック訛りのフランス語で、言いたいことをどんどん言ってきます。相手が思い通りに動くまで。

彼女の「遊んで」という欲求と、他のお客さんへの対応とで板挟みになった私は、お絵描きでその場を凌ごうとしました。用意してあった色鉛筆で彼女の似顔絵を描いてあげて、あとはひとりでお絵描きしてもらおうという算段。

が、しかし。

少女漫画の主人公のようにキラキラお目々に描いてもらった自分を見て、お嬢ちゃんは大喜び。彼女の好奇心に火がついたようで、今度は「どうやって描くの?」という質問攻めが始まりました。
結局、カウンター越しにお絵描き教室をしながら、コーヒーを作ったり片付けをしたり、、と、いつも以上に忙しい日曜の夕方を過ごした私。営業が終わると、どっと疲れてクタクタでした。

子どもって大変。

後日、キラキラお目々の自画像は、額に入れて大事に部屋に飾られていると、彼女のお母さんがそっと教えてくれました。

ある時から、彼女はカウンターにやって来る回数が減り、ひとりで黙々とお絵描きをするようになりました。何か聞きたい、見せたい時だけ、私の仕事の様子を見ながら、タイミングを見計らってやって来ます。

少し淋しいな、などと思いつつ、高さの合わないテーブルに向かい、集中して絵を描く姿を見ていると、いずれ大学生になり、カフェで勉強している彼女がリアルに思い浮かびます。

彼女のこれからの日常は、様々なカフェと共にあるのでしょう。未来にどこかのカフェでまた会えそうな、そんな気がします。

その時は、一緒にコーヒーを飲みながらお話しましょう。ケベコワのフランス語で。





 

ミドリ1

今、モントリオールは「ミドリ」の色が変わるとき。
短い新緑の季節が終わり、いよいよ初夏が始まろうとしています。

足元を気にしてうつむきがちだった冬と違って、上を向いて風を感じながら歩く街。
ミドリがあちこちに。

ミドリ3

ミドリ4

ミドリ2

ああ、心地いい。

ミドリ5




撮影

マフィン

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