モントリオールのウートゥルモンという地区にある『フィガロ』のテラス。
シュバルブランというケベックの地ビールから始まったディナーの前菜に選んだのは、夏の冷たいスープ、ガスパチョです。
太陽燦燦のこの季節、日が傾いて少し暑さが和らいだ夕刻は、何もしていない一日でも、価値ある終わり方をさせてくれるような、不思議な空気が漂っています。
そこに、ガスパチョ。
これ以上の幸せはない、と、心地よいシチュエーションで美味しいものを食べるたびに思います。
料理のプレゼンテーションも、この場にぴったり。スープ用の丸いスプーンではなく普通のスプーン、器も、大きな縁の真ん中にスープが入るものでななく、普通のガラスの器。そこにたっぷり。
フレンチレストランではなくビストロカフェ、そのテラス席でいただくにはストライク!細かいことですがこんな一つ一つの要素が相まって、そこにしかない雰囲気を生み出しているように思います。
この日、珍しくあることで怒っていた私。
ガスパチョが熱い心と身体をクールダウンしてくれて、前菜が終わる頃にはすっかりハッピーになっていました。
そんなものです。
フィガロ(La Croissanterie le Figaro)
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