家
モントリオール市には、20の行政区があります。フランス的、英国的、オフィス街、学生が多いなど、それぞれに特徴があり、雰囲気も面白さも様々。

その中でも一番モントリオールらしい地区が、プラトー・モンロワイヤル。少々私的な見解ではありますが、フランス色の強いこの地域に憧れを抱き、モントリオールにお店を出すならここ、とイメージを膨らませていました。

プラトーは、モンロワイヤルの東側に位置するフランス語圏の中心。おしゃれな住宅やお店が多く、街を歩くだけで写真に収めたい景色に次々と出会えます。住宅に外階段がついているのもこの地域の特徴で、アパートの内見で初めて外階段を上がった時の高揚感は今でも憶えています。アパートそのものは大したことなくても、やはり特別感がありました。

よく、モントリオールは「ヨーロッパの街並みを彷彿とさせる」と比喩されますが、それは欧米十把一絡(おうべいじっぱひとからげ)だと心の中に小さな抵抗を覚えます。この街が大好きなモントリオーラーなら、なおさらそう思っているでしょう。知名度ではヨーロッパに敵わないけれど、パリ、ロンドン、マドリード、どの街を歩いても、ここモントリオールと同じ表情には出会えないと。

モントリオールにいらっしゃる機会があれば是非、プラトー地区のお散歩を。観光スポットを巡るのも良いですが、プラトーでは、あなただけのひとコマに出会えるはずです。

私は、季節の変わり目、その日その瞬間を街歩きの中で見つけていました。春の訪れも夏の終わりも。それは、立春や立秋といった暦ではなく、あくまでも感覚だけで感じとるもの。自分基準です。

散歩のおすすめは夏の早朝、ひんやり涼しい時間帯、小鳥のさえずりをBGMに。